挨拶

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2010年8月2日月曜日

哲学のテスト対策

仮説演繹法
トップダウン型の帰納法である。重力などは、一つ一つの事柄を確かめていく枚挙的帰納法では検証が困難であったことから用いられるようになった方法。一般法則を仮説として立て、仮説が正しければある条件のもとで観察できるであろう出来事を予測する。予測と観察の一致によって確からしさを増していくが、一度でも不一致があれば反証される。

ヒュームの懐疑主義
ヒュームの懐疑主義は、観察を重ねることで確からしさが増すという帰納法の前提を疑うことで始まっている。ヒュームによれば、帰納の背後には、「これから観察されるものは以前観察されたものに似ている」という斉一性原理があるが、その斉一性原理は帰納によって導かれたものであり、帰納法は循環的正当化に陥っているとされる。

ポパーの反証主義
予想と観察が一致しても、仮説が確からしくなることはないという主張。重要なのは反証であり、反証によって新しい仮説が形成され科学の進歩が行われているとする。たとえ仮説が検証されても、まだ反証されていないだけであって、反証するために観察を重ねる必要がある。反証主義において、科学と非科学との線引きは反証可能性によって行われる。反証不可能な仮説は非科学的であり、反証可能性がより高い仮説ほど科学的であるとされる。

過小決定
どんな観察も仮説に反しないよう解釈可能なので、観察によって仮説は決定されないという考え。観察予測を正確に演繹するために補助仮説群というものが存在するが、それに手をくわえる「後付けの変更」を利用することで、どんな観察結果が出ても仮説を守ることができる。そのため観察は仮説を決定することはできないとされる。

蓄積的進歩
科学は古い理論に新しい理論が積み重なって進歩していくということ。蓄積的進歩の上では、以前の理論は新しい理論の特殊ケースとして説明され、これを還元と呼ぶ。

クーンのパラダイム論
観察の理論負荷性と通約不可能性を軸とした考え。観察の理論負荷性は、観察は背景理論から独立では存在しないということで、自身の説と合わない部分をノイズとして処理してしまう。通訳不可能性とは、観察の理論負荷性により、異なる理論の間では優劣を比較することは不可能であるということをさす。科学の発展は現行のパラダイムで説明されていない現象(アノマリ)を解決することで起きるが、ときにはパラダイムそのものの転換によっても生じる。

ラカトシュのリサーチプログラム
クーンがパラダイムと呼ぶものを、ラカトシュはリサーチプログラムと呼ぶ。1つのリサーチプログラムは、固い核と防御帯からなっている。固い核は、そのプログラムの中心的主張であり、変更や放棄を行えばそのプログラムではなくなるものである。防御帯は必ずしも譲れないわけではない主張であり、不利な実験結果は防御帯を修正することで解決する。 また、プログラムが前進的かか否かは、「新奇な予言」の成功があるかないかで判断する。

ラウダンのリサーチトラディション
リサーチトラディションでは、リサーチプログラムとは違い内部に微妙な差異、変化を許容。問題解決能力、つまり説明できることの多さが増大していれば、新奇な予言の必要はない。また、後付けの説明もありそうかなさそうかで判断し、程度の問題として処理する。

奇跡論法
奇跡論法は、科学実在論を支える論拠の主なものである。成熟した科学理論は近似的に真であり、微細な条件を無視すればおおむね世界の在り方を記述している、というのが科学実在論である。奇跡論法は、もし実在論が偽であるとするなら、科学技術の成功は奇跡になってしまうという主張である。

道具主義
反実在論の一種で、理論を道具ととらえる立場である。目に見えないものに関する言明は真でも偽でもない。しかし、現象を説明、予測するのに便利であるから使用されるという主張。

構成的経験主義
反実在論の一種。目に見えないものに関する言明は真であり得る。だが、それを確かめることは科学の目的ではなく、経験的に十全な理論を組み立てることであるという主張。

ファイヤーアーベントのアナーキズム
地動説が提唱されたとき、天動説は合理的な根拠や証拠もあった。これを否定することは合理的ではなかったが、その非合理的な行動によって科学は進歩した。ファイヤーアーベントは、科学の進歩を促す唯一の方法論や合理性の基準などはなく、唯一進歩を妨げないのは"Anything goes"であるとした。

科学知識社会学
「科学者」の社会学であったマートン学派と違い、科学知識をも社会学的分析対象に組み込んだ社会学。科学の成功も失敗も社会的要因が決定する、つまり方法論の次元で決定できない事は社会的な力関係が決定するというブルアの「ストロング・プログラム」が大きく影響していた。

統計的検定法
反証主義の統計学的改良版である。反証の原則「仮説が真ならば起こり得ない現象が起きたら、仮説を放棄せよ」を、「仮説が真とするならば、非常に低い確率でしか起きないような現象が……」とすることによって過小決定の問題をクリアする。検定するには、まず検証したい仮説の否定「ゼロ仮説」と有意水準を設定、そしてゼロ仮説のもとで実験結果のような現象が起こる確率「P値」を計算する。P値が有意水準より大きいならゼロ仮説は放棄できず、元の仮説の検証に失敗する。

ベイズ主義
推定統計学の中の一つの立場。確率論におけるベイズの定理の応用。確率の主観説を説く。確率の主観説において、確立とは信念の度合いであり、統計的頻度ではない。しかし、統計的頻度と主観的確率はかけ離れることはない。証拠の積み重ねによる事後修正によって信念の度合いが変化するからである。

2010年7月28日水曜日

7/12 月曜三限「哲学」

統計学的科学科学方法論II


  1. ベイズ主義


ベイズ主義

…確率論における”ベイズの定理”の応用
確率の主観説:確率=信念の度合(どれくらい信じるか?)≠統計的頻度
主観説≠なんでもあり
背景情報による一定の方向づけ
統計的頻度との両立←統計的頻度と主観的確率はかけ離れない

証拠の積み重ねによる事後修正
ベイズの定理(P=確率)

  1. Sの事後P:Tの事後P=Sの事後P×Sからの予測P:Tの事前P×Tの予測P

┌事前P:ある証拠を得る前の確からしさ
└事後P:ある証拠を得た後の確からしさ

┌予測P:その仮説が真である場合に、証拠が手に入る確からしさ
└裏予測P:その仮説が偽である場合に証拠が手に入る確からしさ

あらゆる命題について、P≦100
論理的に真な命題はP=100
二つの命題が排反であるとき、いずれかが成立する確率P=P1+P2

ベイズの定理の応用
  1. 予測P>裏予測P ⇒事後Pアップ
  2. 予測P<裏予測P ⇒事後Pダウン
  3. 予測P=裏予測P ⇒そのまま
  4. 事前Pは同じ、予測Pが異なる ⇒予測Pが高い方が事後Pも高い
  5. 事前Pが異なり、予測Pが同じ ⇒事前Pが高い方が事後Pも高い

2010年7月11日日曜日

7/5 月曜4限「哲学」

統計学的科学方法論I


  • 様々な心理的バイアス
  • 統計的検定法
  • 統計的検定法からみた疑似科学

様々な心理的バイアス

……なぜ我々は疑似科学を信じるのか?
代表性バイアス
典型的現象の頻度を高く見つもる(賭博博士の誤謬)
利用可能性バイアス
記憶に残りやすい現象の頻度を高く見積もる(♪早く会いたいのに赤信号ばかりー)
オペラント条件付け
成功した状況を再現しようとする(ジンクス:あの時はこのブレスレットをして勝ったから今日もそのブレスレットをつけよう)
検証バイアス
自分の主張に有利な証拠ばかり見つけてしまう
他人の影響
周りの大勢的判断に流されてしまう
科学的研究においてこうしたバイアスを回避するにはどうすればよいか。

統計的検証法

……反証主義の統計学的改良版(医学、社会学、etc.)
反証の原則:仮説が真ならばおこりえない現象が起きたら、仮説を放棄せよ!


しかし、過小決定の問題
⇒仮説が真とするならば、”非常に低い確率でしか起きないような現象が”……

ex.「A社のお守りを持つと、三か月の間に彼女ができやすくなる」仮説の検証
既知条件:お守りを持たずに彼女ができる確率30%(15人/50人)
実験結果:50人に20人できた

1.ゼロ仮説の設定
└→検証したい仮説の否定(「お守りに効果はない」という仮説)

2.有意水準の設定
└→ゼロ仮説のもとでは、おこりうる現象のうち、どの程度まれにしか起きない現象が起きれば仮説を放棄するか? →通算5%以下(20回に1回)

3.P値の計算
└→ゼロ仮説のもとで実験結果のような現象が起こる確率12.3%

4.P値>有意水準⇒ゼロ仮説は放棄できず、もとの仮説の検証に失敗

[注意]
1.有意水準は社会的影響を考えて
2.標本はランダムに集める

統計的検定法からみた疑似科学

1)超心理学における転置効果(前方変位、後方変位、サイミッシング)
最初の仮説の真理条件「彼は透視能力を持つ」⇒解釈後「彼は透視能力or前方変位or後方変位orサイミッシングを持つ」
透視能力のP値=前方変位のP値≠透視能力か前方変位の能力⇒単純なミス

2)ゴークランの火星効果(10万件を超えるデータをもとに)
→標本のサイズが大きいと、小さい場合と同じ割合を得ても、P値は低くなる。
20人/50人と2000人/5000人⇒単純なミスではないが、効果にはなお疑問

6/28 月曜4限「哲学」

社会の中の科学II


  • 代替医療をめぐる政策問題
  • ルイセンコ事件と水俣病

代替医療をめぐる問題

政府は正統科学と代替医療を平等に扱うべきか? 西洋近代科学の枠に収まらない医療行為(鍼灸、マッサージ、ダンスセラピー、ユーモア療法) →保険・医師免許・薬の認可 ⇒相対主義:平等に扱うべき ※正統医学と代替医療の科学としての優劣 機械論的身体観(要素的化学反応の集まり) →部分的治療 ↓v.s. 生気論的身体観(魂による身体の統一) →全体的治療 →複雑な現象を要素に分けてる方法は、法則の発見において有効 ⇒知的価値判断の観点より、相対主義はとれない

ルイセンコ事件と水俣病

……科学としての優劣から、政策上の差別化が帰結するのか?
1.ルイセンコ事件……科学に反して失敗した政策例
ソ連の農学者ルイセンコがメンデル遺伝学を否定(獲得形質も遺伝する)

└ソ連政府の全面的バックアップ⇒西側の農業に大きく遅れる

2.水俣病……科学に従って失敗した政策例?
(ここから先は7/5に講義された)
政府は科学的見解に基づき(科学的検証を待って)法的措置を遅延→被害は拡大
⇒科学と政策の関係は単純ではない

2010年7月5日月曜日

6/21 月曜1限「哲学」

社会の中の科学I


  • 価値論から見た科学
  • ファイヤーアーベントのアナーキズム
  • 科学知識社会学
  • 相対主義批判

価値論から見た科学……相対主義について

┌認識論的観点:その主張は真か偽か? →客観的・合理的
└価値論的観点:そう主張することは善か悪か? →その社会文化・時代に相対的
科学の価値中立性……理論選択において価値判断に影響されない
しかし、過小決定 観察の理論負荷性、通約不可能
→理論選択に価値判断が混入する可能性→相対主義者v.s.合理主義者

ファイヤーアーベントのアナーキズム

…クーンとともに、観察の理論負荷性の提唱者→相対主義の科学史における非合理性の事例分析(ex.地動説)
1.天動説のそれなりの成功 2.予測と観察の不一致には、二世界説という合理的根拠あり
→地動説による天文学の発展はあえて合理性に反した結果
→科学の進歩を促す唯一の原理は"Anything goes"である。
→合理性を決める唯一の基準はない:アナーキズム

科学知識社会学

ブルアの「ストロング・プログラム」:科学の成功も失敗も社会的要因が決定する。
※方法論の次元で決定できないことは、社会的な力関係が決定する。
ex.)ボイルとホッブスの論争→社会的ステイタスが論事を決定した。
ボイルの実験:ロンドン王立協会の実験室で、メンバーの立会いのもと行われた
ホッブスの反論:漁師の水中体験

相対主義批判

  1. 方法論的問題(過小決定・通約不可能性)の克服可能性(クーン、ラカトシュ、ラウダン)
  2. 事例分析の不適切さ(社会的地位ではなく、人体の検出装置としての精度が問題)
  3. 社会的要因の合理性(一見恣意的に見えるが、科学の合理的発展に必要なルール)
  4. 社会的価値判断と知的価値判断(いかに知識を得るのが善か?)の区別
→一見社会的価値判断に見えるものも、実は知的価値判断(2.や3.)

2010年6月28日月曜日

6/14 月曜1限「哲学」

科学実在論と反実在論II


  • 反実在論
  • 実在論から見た超心理学
  • 反実在論から見た超心理学
  • 介入実在論

反実在論

1.操作主義

目に見えないものに関する言明は、目に見えるものに関する言明に翻訳すべき。

電子は存在する←→現実 

↑ ↓

Aの実験をすればBという結果が出る←→現実 

しかし、翻訳が難しいときもある(全象命題など)。 



2.道具主義(理論=道具)

目に見えないものに関する言明は真でも偽でもない。しかし、現象を説明、予測するのに便利だから使用される。


 3.構成的経験主義

目に見えないものに関する言明は真でありうる。しかし、それを確かめることは科学の目的ではない。

実在論から見た超心理学

超心理学が主張するサイ現象(透視、テレパシー、念動力など)は本当に存在するか? 

→超心理学は"成熟"しているか?

1.制度的成熟専門研究機関、学会、査読性雑誌の有無? →ok

2.方法論的成熟前進的 or 後退的? →実験の失敗を認め、新たな実験方法を開拓→ok

3.理論的成熟:まだまだ しかし、脳神経科学などもこの点では同じ



→成熟の概念そのものがあいまい

反実在論から見た超心理学

反実在論は超心理学に好意的か?

否。反実在論の立場でも理論選択の基準は存在する。

懐疑主義→蓋然性

ex)ヒュームの議論:理論が真である保証はないが、真である確率がより高い理論を選べ。
  1. 超心理学は現代の物理学と矛盾→真である確率はもともと低い
  2. サイ現象と同じ現象はマジックで作り出せる→その確率はさらに低下

介入実在論

実在しないという点では、電子もサイ現象も同じか?  

→科学者が自分の意図したとおりの結果を引き起こせる(介入可能)なら、その結果の原因が、たとえ目に見えなくても実在する。

→介入の成立には"同じ条件なら同じ結果"という再現性が必要。

→サイ現象を必ず引き起こす手順(条件)を示さない限り、その実在は主張できない。

2010年6月14日月曜日

6/7 月曜3限「哲学」

科学実在論と反実在論I

  • 存在論という視点
  • 科学実在論(奇跡論法)
  • 実在論批判
  • 反実在論

科学哲学における存在論という視点

科学と疑似科学がそれぞれ存在するとみなす対象に差異はあるか?

目に見えない多くのものについて科学はその存在を主張する(引力・電子)
→それはいかなる意味で「存在」するのか?

理論から独立に存在する実在物v.s.単なる理論的な構成物
→実在論v.s.反実在論
(科学実在論においては、身に見えるものの存在は疑わない、目に見えないものを疑う)

科学実在論(奇跡論法

…成熟した(成功を収めている)科学理論は近似的に真である(世界のあり方に対応する)
 =微細な条件を無視すれば、科学者は世界を記述している
ex.微細な条件の無視:ニュートン力学においては亜光速の物体を記述できないことなど

その論拠として:もし実在論が偽であるとすれば、科学技術の成功は奇跡になってしまう。
最善の説明への推論原理:ある現象を最も自然に説明する仮説を選べ!

実在論批判(悲観的帰納法

…過去に成功を収めてきた理論が繰り返し否定されてきた(天動説、天球理論)
→現在成功を収めている理論もおそらくいつかは否定される
→理論の”成熟”と”真理性”の間には必然的な関係はない

2010年6月7日月曜日

5/31 月曜4限「哲学」

科学史の評価II

  • クーンのパラダイム論
  • ラカトシュのリサーチプログラム論
  • ラウダンのリサーチトラディション論

クーンのパラダイム論

科学の歩みは飛躍的・断続的
パラダイム
その分野の科学者が共有する基礎理論(incl世界観・方法論)
通常科学=パズル解決=現行のパラダイムで説明されていない現象(アノマリ)を解決。
しかし、科学の発展は時に、パラダイムの転換そのものによって生じる。
(アノマリの蓄積→異常科学→科学革命→新たな通常科学→……)
※異なるパラダイムの間では、問題設定そのものが異なるので、優劣比較不可能。
→相対主義? 占星術は天文学とパラダイムの異なる科学では?

ラカトシュ

リサーチプログラム(≒パラダイム)
固い核
そのプログラムの中心的主張(決して曲げられないもの、放棄したらその説ではなくなる)
防御帯
必ずしも譲れなくもない主張
→両者が一緒になって予測を導き、不利な実験結果は防御帯の修正で解決(後付けの変更の説明)。
前進的(”新奇な予言”の成功あり)←→後進的(”新奇な予言”の成功なし)
新奇な予言の例:海王星の発見。天王星の軌道が計算と違ったが、防御帯を変更し、未知の惑星を設定したが、のちに海王星が発見され真実になった。
→プログラムが新奇な予言を成功させているかどうかは、外から判定可能。
問題点:どこを固い核とし防御帯とするのかは人によって違う

ラウダン

リサーチトラディションは内部に微妙な差異、変化を許容
→問題解決能力(説明できることの多さ)さえ増大していれば、新奇な予言の必要なし
→後付けの説明にも、”ありそうなもの”と”なさそうなもの”がある。

→線引きは、白黒ではなく程度の問題

2010年5月31日月曜日

5/24 月曜4限「哲学」

科学史の評価I

  • 科学史という視点
  • 蓄積的進歩
  • クーンのパラダイム論

科学史という視点

”昔は科学だったが今は科学ではない”という視点を踏まえて線引きを
歴史のある時点まで、天動説は天文学の発展に貢献してきた。同じことが占星術にも……
  1. 占星術は天文学に実用的動機を与えるプトレマイオス
  2. キリスト教神秘主義と合流し、近代天文学理論に影響を与える(コペルニクス、ケプラー)
  3. ニュートンにも神秘主義的傾向がある

蓄積的進歩

科学は旧理論に新理論が積み重なって進歩する。
以前の理論は新しい理論の特殊ケースとして説明される(=還元)

シンボル的世界解釈

象徴関係
火星-争い
土星-安定
水星-流動

クーンのパラダイム論

  1. 観察の理論負荷性:観察は背景理論から独立では発見の文脈同様、正当化の文脈も客観的ではありえない。
  2. 通約不可能性:異なる理論間の優劣比較は不可能→入れ子型の発展というモデルは、旧理論で新理論からはみ出す部分を無視すること。以前の理論は新しい理論の特殊ケースとして説明される(還元)→入れ子型発展
例:ケプラーの法則とニュートンの法則
還元の過程に含まれていない占星術は非科学
”発見の文脈”と”正当化の文脈”の違い
仮説を思いつく段階
仮説を観察で確かめる段階

2010年5月24日月曜日

5/17 哲学

科学的方法論III

  1. 帰納主義の問題点
  2. 反証主義の問題点

帰納主義の問題点



  1. 枚挙的帰納法
    過去の出来事の観察から始めるのはそもそも不可能



  2. 仮説演繹法



1)創造科学

  1. 特殊創造説→個々の種は生きるのに十分な手段を持つ→おおむね観察と一致(検証)
  2. 洪水地質学→下層ほど化石大→観察と不一致(反証)→しかし、黙殺

反証された仮説を捨てないのはダメ! という含意を組み込むべき。

2)進化論

  1. 共通先祖説→化石にギャップなし→しかし中間形態が発見されないものも→反証?
  2. 自然選択説→環境に適した体のつくり→おおむね観察と一致→検証?
しかし、確率命題から予測を演繹することは不可能。

反証主義の問題点

弱すぎる側面
洪水地質学も反証可能→科学?
→方法論的な反証主義(反証された仮説を放棄しないのは非科学)
強すぎる側面
反証主義は(も)”一見反証に見える証拠を、暗黙の前提を疑って仮説に反しない証拠に変える”という「後付けの変更」を考慮しない。
→”過小決定”の問題にも対処できない
過小決定
どんな観察も仮説に反しないよう解釈可能なので、観察は仮説を決定しない。

2010年5月17日月曜日

5/10 月曜4限「哲学」

第三回科学方法論II

  1. ヒュームの懐疑主義
  2. ポパーの反証主義
  3. 創造科学vs.進化論

ヒュームの懐疑主義

帰納に対する疑い:観察を重ねて「おそらく」の度合いを増すなんて可能なの?
  1. 帰納の背後には斉一性原理がある
  2. 斉一性原理は、それ自身が帰納により正当化される。
  3. 帰納は循環的正当化に陥る。
斉一性原理
これまで観察したものと、これから観察するものは似ている

帰納←→斉一性原理

例:聖書の言葉はすべて正しい。なぜならそう聖書に書かれているからだ

ポパーの反証主義

帰納なしの科学方法論(仮説演繹法──”検証”という考え方)
  1. 予測と観察が一致しても、仮説が確からしくなることはない。
  2. 重要なのは反証で、それにより新しい仮説形成(科学の進歩)が行われている。
(AならばB、B)よっておそらくA(帰納)
(AならばB、Bではない)よって必ずAではない(演繹)
→線引き基準としての"反証可能性"
反証不可能な仮説は非科学的
反証可能性がより高い仮説ほどより科学的


定性的予測<定量的予測

創造科学v.s.進化論

特殊創造説
すべての種は個別に創造された(←→共通先祖説)
流水地質学
数億年の堆積を持つとされる地層は、ノアの洪水であっという間にできた。

進化論創造科学
それを支持するいくつかの証拠を提示進化論の難点を指摘する
未解決問題もある(生物の起源など)しかしそれを解明する努力を怠らない未解決問題は黙殺
 ズルイ! ずるしたところを帰納主義や反証主義でちゃんと説明できるか?

2010年5月4日火曜日

4/26 月曜4限「哲学」

第2回科学の方法論I

  • 方法としての科学
  • 演繹と帰納
  • 枚挙的帰納法
  • 仮説演繹法

方法としての科学

科学と”方法”という観点から見る意義
科学の本質とは
対象の共通性? 物理学/経済学、心理学
正しい命題の集まり? ニュートン力学v.s.相対性理論、地動説/天動説
→ある事柄を認識する方法が重要
科学方法論の歴史
枚挙的帰納法(帰納主義)

仮説演繹法(帰納主義)

反証主義

演繹と帰納

演繹
前提が正しければ結論も必ず正しくなる推論
帰納
結論を導き出す時「おそらく」がつく推論
→科学の方法の中心は帰納である(帰納主義)

枚挙的帰納法

ボトムアップ型帰納法
同種の出来事の観察→一般法則
素朴だが、”事実をまずは無心に観察する”という科学のイメージにぴったり
←→ニュートン力学の「引力」のように、直接観察できないものの法則を科学は立てる

仮説演繹法

トップダウン型帰納法
一般法則を仮説として立てる
演繹により、仮説から観察可能な出来事を予測する
予測と観察の一致により、仮説を検証する(だんだん確からしさを増す)
不一致により反証する(1回でもOK)

2010年4月20日火曜日

4/19 月曜4限「哲学」

第2回


科学哲学の諸論点


  • 経験的知識と「超」経験的知識

  • 哲学の4分野

  • 科学哲学の諸論点

  • 線引き問題

 

経験的知識と「超」経験的知識


(1)わたしの弟は32才である→経験的知識
   ↑ほかの可能性がありうる←偶然的真理にかかわる→科学の目的
(2)わたしの弟は男である→超(非)経験的知識
   ↑ほかの可能性がない! ←必然的真理にかかわる→哲学の目的

目的であって、手段としては双方が双方ともに必要

※命題:イエス/ノーで答えられる平常文

a、aならばb→b(例:今日は晴れである、今日が晴れならば運動会がある→今日は運動会だ)
↑「{aかつ(aならばb)}ならばb」

シャーペンとは? 「芯を削る必要のない書く道具である」
しかし、「芯を削る必要のない書く道具で、しかもシャーペンでない、そういうxが存在する」
xが存在した、故に命題は偽。
※存在:固有名を持っていて同定できる状態にある

哲学の4分野(代表的な「~とは何か?」)


論理学

正しい推論とは何か?

認識論

正しい認識とは何か?

存在論(形而上学)

「○○が存在する」とは何か?

価値論

○○が価値を持つとは何か?


論理学・認識論(二つまとめて広義の「認識論」)
推論
AはBである
BはCである
故に
AはCである

鳩山はカラスである
カラスは赤い
故に
鳩山は赤い
↑事実とは違っても、推論としては正しい(論理学上は正しい)←推論に使われる事実の認識が正しいかどうかを調べるのが認識論

「クロ」はカラスである
カラスは黒い
故に
「クロ」は黒い

「『クロ』はカラスである」は、
aは「クロ」である
aはカラスである
故に
「クロ」はカラスである
という推論から成り立つ。
「カラスは黒い」も同様。

存在論
  1. ○○先生が教室に存在する

  2. 方程式x+5=7の解は存在する


1の存在する→見える:特定の時・場所に個物が「ある」
2の存在する→見えない

あるチョークが存在する
ある心が存在する:空間には存在しない

価値論
モナリザは美しい ←価値に関しては、事実と別の考え方を持つ
モナリザはダ・ヴィンチ作である ←事実で説得できる

事実と価値は全く別物

「esse is percipii(To be is to be perceived)」存在するとは気づかれているということ

科学哲学の諸論点


認識論的論点:科学的認識とは何か?
存在論的論点:「科学が想定する、対象が存在する」とは何か? (例:引力)
価値論的論点:「科学に価値がある」とは何か? 「価値のランク付け 例:科学の発展と人命とのランク差(人体での生体実験が許されるか? など)」

線引き問題


定義すること=区別すること →科学を区別するための「疑似科学」
認識論的論点:科学と疑似科学の間に方法論の差はあるか? (下駄投げ占いと天気予報の差)
存在論的論点:科学と疑似科学の想定する対象に差はあるか?
価値論的論点:科学と疑似科学に対する対策に差を認めるべきか? (公的資金の投資の差)

2010年4月17日土曜日

4/12 月曜4限「哲学」

哲学の対象?


心理-学 生物-学 社会-学
...logy,ics

Philo-sophia→学問的”態度” 一般

物事の根本を知ること
arché[アルケー]:はじまり(→Principium:[ラテン]第一のもの→Principle)

時間的意味 + 論理的意味を持つ”始まり”
論理的意味→それがないと始まらない”もの”

あるものが、それなしではそのものでありえない根本的なもの

哲学とは……
あるものがそのあるものであるための「必要十分な」特徴への問い

対象が何であれ、その対象に固有のアルケーを探求すること。
「○○とは何か?」←→定義「○○とは△△である」

ほかの学問との違い


生物学

生物であるものとないものとの区別を前提としたうえで、その具体例を研究

生物の哲学

生物であるものとないものの区別そのものを問題にする