挨拶

2010年6月7日月曜日

5/31 月曜4限「哲学」

科学史の評価II

  • クーンのパラダイム論
  • ラカトシュのリサーチプログラム論
  • ラウダンのリサーチトラディション論

クーンのパラダイム論

科学の歩みは飛躍的・断続的
パラダイム
その分野の科学者が共有する基礎理論(incl世界観・方法論)
通常科学=パズル解決=現行のパラダイムで説明されていない現象(アノマリ)を解決。
しかし、科学の発展は時に、パラダイムの転換そのものによって生じる。
(アノマリの蓄積→異常科学→科学革命→新たな通常科学→……)
※異なるパラダイムの間では、問題設定そのものが異なるので、優劣比較不可能。
→相対主義? 占星術は天文学とパラダイムの異なる科学では?

ラカトシュ

リサーチプログラム(≒パラダイム)
固い核
そのプログラムの中心的主張(決して曲げられないもの、放棄したらその説ではなくなる)
防御帯
必ずしも譲れなくもない主張
→両者が一緒になって予測を導き、不利な実験結果は防御帯の修正で解決(後付けの変更の説明)。
前進的(”新奇な予言”の成功あり)←→後進的(”新奇な予言”の成功なし)
新奇な予言の例:海王星の発見。天王星の軌道が計算と違ったが、防御帯を変更し、未知の惑星を設定したが、のちに海王星が発見され真実になった。
→プログラムが新奇な予言を成功させているかどうかは、外から判定可能。
問題点:どこを固い核とし防御帯とするのかは人によって違う

ラウダン

リサーチトラディションは内部に微妙な差異、変化を許容
→問題解決能力(説明できることの多さ)さえ増大していれば、新奇な予言の必要なし
→後付けの説明にも、”ありそうなもの”と”なさそうなもの”がある。

→線引きは、白黒ではなく程度の問題

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