科学史の評価II
- クーンのパラダイム論
- ラカトシュのリサーチプログラム論
- ラウダンのリサーチトラディション論
クーンのパラダイム論
科学の歩みは飛躍的・断続的- パラダイム
- その分野の科学者が共有する基礎理論(incl世界観・方法論)
しかし、科学の発展は時に、パラダイムの転換そのものによって生じる。
(アノマリの蓄積→異常科学→科学革命→新たな通常科学→……)
※異なるパラダイムの間では、問題設定そのものが異なるので、優劣比較不可能。
→相対主義? 占星術は天文学とパラダイムの異なる科学では?
ラカトシュ
リサーチプログラム(≒パラダイム)- 固い核
- そのプログラムの中心的主張(決して曲げられないもの、放棄したらその説ではなくなる)
- 防御帯
- 必ずしも譲れなくもない主張
前進的(”新奇な予言”の成功あり)←→後進的(”新奇な予言”の成功なし)
新奇な予言の例:海王星の発見。天王星の軌道が計算と違ったが、防御帯を変更し、未知の惑星を設定したが、のちに海王星が発見され真実になった。
→プログラムが新奇な予言を成功させているかどうかは、外から判定可能。
問題点:どこを固い核とし防御帯とするのかは人によって違う
ラウダン
リサーチトラディションは内部に微妙な差異、変化を許容→問題解決能力(説明できることの多さ)さえ増大していれば、新奇な予言の必要なし
→後付けの説明にも、”ありそうなもの”と”なさそうなもの”がある。
→線引きは、白黒ではなく程度の問題
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